厚生労働省が公表する『令和4年度「能力開発基本調査」の結果』を基に、企業と従業員の能力開発の実態と課題を分析しました。本資料は、企業の人材教育・研修の担当者が活用できるよう、関連データを整理し提供しています。
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企業アンケート結果
- 企業の71.5%が従業員に対してOFF-JTを実施していることが明らかになりました。特に新入社員(57.5%)、中堅社員(56.8%)、管理職層(45.8%)に対して積極的に実施されています。
- 企業はビジネスマナー(44.8%)や初任層向け研修(38.2%)などを既に実施していますが、今後は中堅社員や管理職向けの研修(43.1%)とマネジメント能力向上(47.8%)を重視したい意向です。
- 企業が従業員に求める能力として、マネジメント能力・リーダーシップ(55.8%)やコミュニケーション能力(40.7%)が挙げられます。OFF-JTは主に自社(86.8%)や民間教育訓練機関(78.2%)で実施されています。
- 指導者不足(58.5%)、人材の定着率の低さ(50.8%)、育成時間の不足(45.3%)が主要な課題として浮上しています。
従業員アンケート結果
- 従業員はコミュニケーション能力(52.6%)に自信を持ちつつも、課題解決スキル(29.3%)やマネジメント能力(26.6%)の向上を求めています。
- 自己啓発の主な方法としては、eラーニング(44.8%)や専門書による自学(39.1%)が主流です。正社員の44.1%が自己啓発を行っています。
- 多くの従業員が現在の職場で必要な知識や能力を身につけるため(80.6%)に自己啓発を行っていますが、主な障害としては仕事の忙しさ(58.5%)や費用面(34.9%)が挙げられています。
企業と従業員アンケートの結果より
企業が求めるスキルと従業員が向上させたいスキルは一致しており、外部リソースの活用や業務と連携した教育制度の整備が必要です。具体的な解決策としては、民間研修会社の利用による指導者不足の解消や、業務と学習の連携、自己啓発の評価制度の導入が挙げられます。
企業と従業員の双方が共通して抱える課題に対し、外部リソースの活用や制度の整備を進めることが必要です。本レポートが企業の人材育成の参考となることを期待しています。
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