お客様からのクレームに対して真摯に耳を澄ますことは、今の時代当然のことです。
「文句があるなら買わなくて結構」というのは、過去の遺物です。
それにも関わらず、未だに過去の対応をしてしまい、余計に火に油を注いでしまう会社もあります。
クレーム対応で大事なことはお客様の声を聴くだけでなく、初期対応と先を予測した態勢の準備時間だと言えるでしょう。準備時間が短ければ短いほど、信用の回復は早くなるのです。
初期対応の重要性
お客様からのクレームがあった場合、真っ先にすべきは謝罪です。
商品が届かない、商品が間違っている、商品の個数が違う、商品が壊れているというという事実に対して、先ずは謝罪すべきでしょう。
それなのに、「事実関係が分からないので、先ずは確認してからです」の一点張りでは、お客様が感情を害するのは当然です。
先ずは、目の前にある商品が本来の状態ではないという事実そのものに対して、きちんと詫びることです。
先を予測した態勢を準備する
お客様に詫びると同時に、原因を調べつつ代替方法を確保することが必要です。これらの作業を全て同時進行で進めるのです。
原因如何に関わらず、直ぐに在庫を確保できるのか、できないならいつまでに入手できるのか、卸会社から手配できるのか、工場での新規生産にかかる日数等を調べ上げ、お客様と協議できる態勢を整えるのです。
「うちが責任を被らないように」という姿勢が見えみえだと、お客様からの信用をつなぎ留めるのは難しくなるでしょう。責任云々は、事が収まってからで十分です。先ずは目の前のイレギュラーについて全力で当たることです。
直ぐに詫びるという初期対応と原因調査、代替方法の調査にかかる時間が短ければ短いほど、営業マンだけでなく、企業としての信頼感が増すはずです。
また、クレームの原因がお客様にあったということが後で分かったならば、お客様に借りが残ります。今後の取引で、少しずつでも回収させてもらえるよう、よりお客様との関係を深めれば良いのです。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。