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from 西野浩輝

お客様との商談の際にスムーズに話を進められず、ギクシャクしてしまう営業マンがいます。

そういう営業マンでも、いざ本題に入ると非常に能弁家ぶりを発揮したりします。世間話が苦手なんですと本人は弁解しますが、本当にそうなんでしょうか。

お客様とのスムーズな会話から商談を始められれば、本題はより受け入れてもらいやすくなるはずです。何よりも信頼関係が深まります。

お客様との緊張感を解くアイスブレイク

緊張感や警戒感を打ち破り、スムーズなコミュニケーションを目指すのがアイスブレイクと言われるものです。話題を提供することで、打ち解け合えることを目的としています。

車のエンジンでもいきなり全開というのは、エンジンへの負担が大き過ぎます。多少エンジンを動かしてから、フル回転させると無理なく力を発揮できるのです。

お分かりいただけると思いますが、アイスブレイクとは本題に入る前にお客様とコミュニケーションを取り、緊張感や警戒感を無くすことが目的ということです。いきなり本題を熱く語ったら、お客様は早々に席を立ってしまうか、話をほとんど聞いてくれないという結果になるということです。

お客様に関心をもつ幅を広げる

アイスブレイクと言われて、身構える必要はありません。営業マンならば、お客様の役に立とうと一生懸命頭を働かせているのですから、お客様に対して強い関心を持っているはずです。その関心、興味の幅を広げればよいのです。

自社商品とお客様の関係ばかりに目が言っているはずですが、少し目線をそらしてみてもよいでしょう。HPに目を通してみたり、訪問した会社の周囲を見て回ったりすることで、何か気付いたことを話題にしてみればよいのです。

その時に一番大事なことは、お客様がその話題に対してどう思い、何をしゃべるかです。主役はあくまでお客様です。

例えば「すぐ近くに、ずいぶんとおしゃれなイタリアンレストランがあるんですね。皆さんでよく行かれたりしますか?」と話題を選択したとしましょう。相手の答えを想定します。YESなら、実際の店の雰囲気、味、お薦め料理、値段等の話題が続きそうです。もしNOだったら、会社近くでどんなレストランを使われているのかとか、お薦めのお店はあるのか、好きな食べ物等の話題に広げられそうです。

先ずは、お客様とのスムーズな会話ができることを目標にしましょう。それが出来たら、後はアイスブレイク・世間話から仕事に話題をつなげる練習です。いわゆる連想ゲームです。これも事前にいろいろ会話の想定をしておけば、誰でも上手になっていきます。

西野浩輝写真マーキュリッチ代表取締役
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。
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