営業の電話がかかってくると、「うちは結構です」と断るようにしている会社が多いのではないでしょうか。
でもよく考えてみると、これはもったいない話です。少々失礼な話で申し訳ないですが、「生きた営業の教材」が目の前にあるのです。しかも、無料です。
テレアポトークはオリジナルのマニュアル作りから
自分がお客様の立場となってみます。営業電話がかかってくると、何を売り込まれるのだろうかと警戒しますね。
その警戒する自分が心を和らげ、興味を抱くまでにどのようなステップがあればよいのか、どのような言葉に関心を持てるのかを考えていく。
その積み重ねが自分だけのオリジナルのマニュアルとなっていくのです。時事的な要素も加わり、常にそのマニュアルを変えていく努力も必要です。
これができるかどうか、それが営業成績に反映するのです。
テレアポトークは本物の営業電話から学ぶ
オリジナルのマニュアルを机上で論理的に作成しても、実際の効果には疑問が残ります。そこには、肝心のものが抜けているのです。
それは、「感情」です。
ロジックとして頭が納得しても、お客様はあなたに会ってくれません。それどころか、最後まであなたの話を聞いてくれないでしょう。
その理由は、電話をかけてきたあなたを信用していないからですね。会ったこともないのですから、当然です。お客様の心を揺さぶらないと、会っていただくこともできないでしょう。
そこで、実際にかかってきた営業電話を教材にして勉強するのです。
何を言われたときに「へぇ~」と思えるのか、どんな話をされるとつまらないのかを学ぶのです。
先日こんな営業電話がありました。いきなり、「御社のホームページを拝見いたしました。インターネットでお客様をもっと集めたいと思っていませんか?思ってますよね。弊社は画期的な仕組みを開発したので、ぜひご紹介したくお電話いたしました。」どうですか、このトーク。完璧に嘘つきという印象を与えてしまっています。
話している営業マンがそのことに気付いていないのが残念でしょうがありません。ネットでお客様を集める仕組みがあるのに、ネットではなく電話で営業しているのです。表現として完全に不適切です。
このようにテレアポトークを磨くには、実際の営業電話で勉強すると、より実践的に学ぶことができます。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。