営業マンが、新規のお客様から初めての頼まれごとをしました。信頼関係を築くチャンスです。「了解しました!」営業マンは元気に返事をしました。ところが、・・・。
敬語をマスターするのは信用を高めるため
お客様から頼まれごとをされたので、「了解しました」と答えたのですが、お客様の顔が曇りました。何故だか分かりますか?
「了解」は上の立場の人が言う言葉だからです。立場的にお客様が上の立場になるはずです。では営業マンは何と答えればよかったのかというと、「承知しました」や「かしこまりました」が正解です。
この例えは、ただの敬語の使い方の間違いを紹介するものではありません。ビジネスの場で、敬語をまともに使えない営業マンに対する信頼の問題です。
ではなぜ敬語が使えないと信用が無くなるのでしょうか。これをきちんと教わった営業マンは、多くはないはずです。
敬語は相手を敬い、気づかう言葉
敬語は相手を敬い、相手を立てる言葉です。気づかいの言葉なのです。
敬語を使いこなせるということは、相手への気づかいができることの証明にもなるのです。敬語を上手に使いこなせなくとも、気づかいを実践できるという声も確かにあります。
しかし気遣いができるなら、敬語を使えて当然でしょう。相手を敬う言葉なのですから。それにも関わらず敬語が使えないというのは、いかがなものでしょう。
敬語を上手く使えなくてもよいという考えに至っては、自己中心的な身勝手なものとしか言いようがありません。厳しい言い方ですが、お客様から信用を頂くレベルにはありません。敬語を使いこなすには、恥をかきながら実践あるのみです。
昔ある大物政治家が、息子たちの嫁に銀座のホステスが好ましいというようなことを発言したことがあります。
その理由は、敬語を含むマナーに優れ、社会情勢に敏感な勉強家だからです。接待の場でも構いません。彼女たちを見本にするのもお勧めです。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。