悪い印象を与える裏切り
お客様に良い印象を与えていたにも関わらず、「この営業マン、実は大したことないぞ」と思われてしまうと、そのお客様との関係は先細りになってしまうでしょう。
「本当に信用しても大丈夫かな」といつも疑念を持たれるようになるからです。些細なことでも、不安がられるようになっていきます。こうなると、余程のことがない限り関係の修復は難しくなります。
例えば、非常に明るく誠実な営業マンのイメージだった人が、お客様との電話中に、部下をけなす様なことを言った場合です。
「○○社の資料!早く出せよ!渡すときは、向きを考えろ!要領悪いな、お前!」このような発言を漏れ聞いた後に、少し高い声で「すみません。ばたばたしておりまして」等といつも通りに言われても、お客様は不安になるのです。
「この人、結構陰湿で裏表がある人だな。もしかしたら、俺のことを同じように馬鹿にしてるかもしれないな」等と考えてしまうのです。
そうすると、今後ずっとそう思い続けることになり、あなたとの間に壁が出来てしまいます。
良い印象を与える裏切り
良い意味で裏切ると、非常に評価が高まります。相手の脳に「良い人」としっかりインプットされます。
何故かというと、そこには「感動」が存在しているからです。鮮明に記憶されるのです。
たまたま悪印象を与えてしまったお客様に対して、諦めないでください。誠心誠意つくすことによって「良い裏切り」を得れば、その後は非常に良い関係が築けるはずです。
しかし最初からこうなることを計算して動くことは難しいので、最初の印象は悪くて良いなどと考えるのは、止めましょう。
大事なことは、お客様に与えた最初の良い印象を壊さないよう努力することです。これが王道です。たかが電話一本と馬鹿にしてはいけません。常に明るく元気な印象を与えるようにしましょう。
せっかく勝ち取った良い印象を裏切らないようにしましょう。お客様を安心させましょう。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。