脱サラをして自分で商売を始めた友人と、久しぶりに会う機会がありました。彼は学生時代、バリバリの体育会系の人間でした。太鼓のようなお腹をしていますが、今でも肩や腕にその片鱗が残っています。
その彼がビジネスで成功したのは、体育会の人脈のおかげなのです。
紹介されることで、信用が得られる
私の友人は、学生時代に築いた人脈を大いに活用して、顧客を増やしたというのです。
学生時代は何の計算もなく友人関係を築けたので、ある意味非常に強い絆が出来上がっているのです。
だから、「今度〇〇が、こんな商売を始めたらしいんだけど、お前、話を聞いてやってくれよ」という具合に、次から次へと紹介が続き、お客様を獲得できたというのです。そこまでになったのは、彼が学生時代に多くの友人を作り、その関係を大事にしてきたという経緯もあるでしょうし、彼の売る商品の価値やプレゼンテーション能力も影響しているのは間違いありません。
しかし、マスメディアを使って宣伝している訳でもなく、紹介のみの営業で会社を大きくしたことは、本当に素晴らしいことだと思います。
そして教訓とすべきは、紹介してもらえたお客様とは契約が成立する可能性が高く、更に別のお客様をも紹介してもらえるということです。
それだけ人に紹介されるというのは、信用が厚いということなのです。
お客様に別のお客様を紹介してもらうタイミング
では一体いつ別のお客様を紹介してもらうかと言うと、普通の営業マンなら「商品に満足してもらえたとき」と答えるでしょう。
間違ってはいないと思います。
しかし、この世に何一つ問題のない完璧な商品など存在する訳がないのです。利用するうちに、何がしかの改善欲求が湧いてくるのです。「ここはもっと、こうなっていたら良かったのに・・・」という具合に、小さな不満が生じるのです。
99%良いと思っていても、たった1%の不満のせいで、紹介することを躊躇してしまうのです。
なので私は、お会いした早い段階で他の方の紹介をお願いします。紹介されてお会いしたときが、自分の信用が一番厚いときです。
その厚い信用を活用するべきだと思います。
実際にこのやり方で、私も上手く紹介していただけています。紹介という与信制度(信用を与える制度)を上手く使うためには、紹介してくれた人に迷惑がかからないように、真摯な対応を心がけることです。
また、お客様の役に立ちたいという誠実な想いが大事だと言えるでしょう。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。