存在価値を再発見し、
組織への貢献行動向上につなげる

近年、多くの企業で直属の部下を持たない管理職、いわゆる専任管理職が増加しています。企業によっては担当課長、担当部長、専門マネジャー、課長級などの呼称で呼ばれることも多いようです。

専任管理職が増えている背景には、日本の労働市場全体の高齢化が進む中で、各企業とも全社員に占めるベテラン社員の割合が増加傾向にあることが挙げられます。この傾向は、今後もますます高まっていくことが予想されます。

専任管理職社員は、部下がいないという点では若手・中堅社員と同じです。

しかし経験・知見・実績・人脈などにおいて、勤務年数の浅い若手・中堅社員が持っていないものを有しています。専任管理職にこれらの能力や蓄積を最大限に活かしてもらえば、以下のような様々な場面での「彼らならでは」の活躍が期待できます。

  • 多忙なチーム長の手が回り切らないメンバー育成に関して、自らの経験値を生かして教育係として活躍し、組織全体の成長を後押しする
  • これまで築いてきた人脈等を活かして社内外の価値ある情報や知恵を抽出し、管理職やメンバーに展開することで、組織の成果向上に貢献する
  • 自らの影響力の大きさを活かし、チームを活性化するための施策を提案・実行する
  • 長年組織が蓄積してきた知識や経験を見える化・体系化することで、貴重なノウハウを次世代に伝承する

また、直属の上司-部下関係の場合、上司は立場上部下に厳しく接しなくてはいけない場面がしばしばあります。

反面、専任管理職は「後輩社員と利害関係がほぼない」というポジションにいるため、良き「兄貴分・姉貴分」として後輩社員を支え、癒し、元気づけるといったフォロワーとしての役割も担ってもらえます。

つまり専任管理職については、「1人のプレイヤーとして、営業成績等の業績を上げてもらうこと」だけでなく、本来持っているポテンシャルを発揮できれば、組織が直面している問題の解決や組織活性化に関わる事項についても、多大なる貢献をしてもらうことが可能だということです。

専任管理職が抱える課題と解決の方向性

しかし現実には、専任管理職が思うように機能していない企業が少なくありません。

その大きな要因の1つが、専任管理職自身の仕事へのモチベーションの低下です。

専任管理職には、メンバーへの評価権限も、組織に対する業績責任もありません。

そのため「自分は1人のプレイヤーとしては期待されているかもしれないが、メンバーやチーム全体のために働きかけ、貢献することは期待されていないのではないか?」「そもそも組織は、私がこれまで培ってきた経験や知見、人脈を当てにもしてないし、評価もしていないのではないか?」といった思考に陥りがちです。

いわば「貢献意欲の行き場」を見失っている人が多いのです。

これは本人のみならず、組織にとっても大いなる損失であり、組織の成長を阻害する要因になります。

では、どうすればいいのでしょうか。

打ち手は明瞭です。

組織における「自らの存在意義の再発見」

これを専任管理職自身にしてもらうことです。

「私には、組織の中で果たすべき役割がある」(Must)
「私には、役割に応えられるだけの能力がある」(Can)

これに気づいた専任管理職は、消えかけていた「私も組織にもっと貢献したい」という意欲(Want)が再点火します。

組織が自分に求めている役割を理解し、自分がこれまで培ってきた能力を把握し、そして組織に対して高い貢献意欲を抱くようになった専任管理職は、組織やメンバーへの貢献行動を積極的に取るようになります。

つまり、組織に対する強く適切なリーダーシップを発揮していくことにつながるのです。

専任管理職向けリーダーシップ研修では・・・

本研修のキーワードは
「今さら」を「今こそ」
へです。

現状では多くの専任管理職が、「『今さら』私が組織に対して貢献できることはないし、組織も私のことを期待していない」という半ばあきらめの気持ちを抱いています。

それが「『今こそ』自分が培ってきた経験や能力を活かすときだ」という意識に変わり、さらには「『今こそ』自分がやるべきことはこれだ」と組織内における自身の役割や行動が明確になれば、専任管理職の人たちは もともと備えていたポテンシャルを再「開花」させることが可能になります。そして、周囲に働きかけ、大きく巻き込み、リーダーとして組織を望ましい方向へ導く強力なエンジンとしての役割を果たすことになるのです。

「今さら」という意識と態度を抱いている専任管理職社員が、「今こそ」というマインドを持ち、行動できる社員へと変わっていく。これが本研修で目指していることです。

具体的には、受講者の意識変容と行動化を促進するために、以下の要素を押さえ、段階を踏んで「適切なリーダーシップの発揮」へと導いていきます。

1.リーダーの再定義

リーダーとは直属の部下がいるかどうかにかかわらず、チームとメンバーの成果・成長・成幸のために、周囲を巻き込みながらあるべき方向へと導いていける存在であることを示します

2.専任管理職に求められている役割を示す

専任管理職だからこそ、組織の中で期待されている能力や役割があります。専任管理職としての組織貢献のあり方、能力の発揮の仕方を示します

3.自身の貢献行動の棚卸し

自身が過去に組織やメンバーに対して貢献できたことを思い出し、分析してもらいます。これまでの経験の中で発揮してきた強みを再認識し、「自分だからこそできる組織貢献、メンバーへの貢献は何か?」を明確にしていきます

4.あるべきリーダー像の再設定

過去の自身の貢献行動を振り返る中で、「その折々で何を大切にしながら行動してきたか?」という自身の価値観をあらためて確認し言語化することで、「専任管理職として自身がめざしたいリーダー像」を再設定していきます

5.今いるチームの課題を発見し、果たすべき自分の役割・行動を明確化

今、自身が所属しているチームの課題を発見したうえで、そのチームにおける自身の立ち位置を踏まえ、「チームの課題解決のために自分は何をすべきか?、何ができるか?」を考え、明確化します

6.リーダーシップ行動に磨きをかける

リーダーシップの本質は「他者への影響力」です。「聞く力」や「フィードバックする力」「発信する力」などを強化することで、メンバーの意欲や能力を引き出し、周囲を動かしていくためのリーダーシップ行動のブラッシュアップを図ります。

当研修の流れとメカニズム

当研修が成功する前提条件

この研修を実施さえすれば、当初の目的を十分に達成できるわけではありません。研修成功のための絶対条件があります。

それは、研修対象者に対して会社として「あなたにリーダーとしての活躍を期待している」というメッセージをしっかりと伝えることです。

それがあってはじめてこの研修が機能することをご理解ください。

研修のプログラム

なぜこの研修なのか?

  • 会社としての受講者への期待
  • 研修における受講のスタンス
  • 自分自身にとっての意味

リーダーシップとは?

  • リーダーシップを再定義する
  • あなたがリーダーシップを発揮しないといけない理由
  • 【演習】自身が出してきた成果と貢献価値を言語化する
  • あなたにとっての意義の大きさ
  • 経験に比例して向上する能力とは?
  • 【演習】自分自身の役割とリーダーシップを考える
  • 優れたリーダーの要素

リーダーとしてのあり方に磨きをかける

  • 「あり方を定めると人はチャレンジする」学術的根拠
  • リーダーとしての軸・信条を明確化するための質問
  • 【演習】リーダー5か条の作成とブラッシュアップ
  • リーダーとしての「見え方」の重要性
  • 【演習】あなたの「見え方」について振り返る

他者との関係性を再考する

  • 土台となる信頼関係の重要性
  • 長期的な信頼関係を作るコア
  • 【演習】あるメンバーとの関係性を振り返る
  • 反りが合わない人とのコミュニケーションのコツ
  • 年下上司との関係性をより良くする秘訣

チームのコミュニケーションと人材育成を考える

  • 【演習】自チームのコミュニケーション課題を考える
  • 課題解決のキーパーソンはあなたであることを理解する
  • 投資対効果が高い対策例
  • 人材育成におけるありがちな問題
  • ノウハウ伝承における効果的な方法
  • 【演習】チーム課題の解決のための行動を考える

リーダーとして人を動かす力

  • 相手に気持ちよく動いてもらうことの重要性
  • 人を動かす際にありがちな問題
  • 人が動く2大要素(自分ごと化、感情訴求)
  • 説得のトークプロセス
  • 【演習】説得トークプロセスを自分に当てはめる
  • 【演習】「人を動かす」に関する自己分析

リーダーとしての聞く力

  • 担うべき役割:兄貴分・姉貴分
  • 「語る」より大事な「聞く」
  • 2つの「聞く」:コーチング、カウンセリング
  • コーチングの基本プロセス
  • 【演習】「聞く」に関する自己分析
  • カウンセリングの基本
  • ありがちなNGとその対処法
  • 【演習】「受けた相談への対応」をレビュー、分析する

リーダーとしてフィードバックする力

  • 2種類のフィードバック:ポジティブ&改善
  • メンバーとチーム全体にフィードバックする必要性
  • なぜ人は「褒める」のが苦手なのか?
  • 【演習】「褒める」観点を見つけるワーク
  • 「改善フィードバック」における考え方と注意点
  • 相手からフィードバックをもらう際のコツ

今後のアクション推進のために

  • アクションの実行が阻害される本質的な理由
  • 障害を予測し、回避するためのコツ
  • 成果を出すための「プチPDCA」

テキストイメージ

受講者の声

  • 具体的なリーダーシップ行動が明確になり、自分の役割を再認識しました。モチベーションが上がり、管理職としての自信が深まりました。研修の内容は非常に有益でした
  • リーダーとしての概念を根本から覆されました。新しい視点と具体的なスキルを得ることで、組織の成長に直結する行動が明確になり自信がつきました
  • 講師のおかげで、新しい気づきを多く得られました。傾聴やフィードバックの技術が身につき、業務に即活用できる内容でした。大変有意義な研修でした
  • 全員参加型で充実しており、後輩とのコミュニケーションを劇的に改善する方法を学べました。管理職として必要な視点やスキルを得る貴重な機会でした
  • 研修を通じてモチベーションが大幅に上がりました。具体的なリーダーシップ行動を学び、すぐに実践できる内容が豊富でした
    程よい緊張感の中で有意義な時間を過ごすことができました。管理職としての在り方や考え方、行動方法を改めて学ぶ機会となり、視点が広がりました

講師紹介

西野浩輝写真マーキュリッチ代表取締役
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。
西野著書写真

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prof-01マーキュリッチ取締役
野村尚義
15年間で20,000人のプレゼンを指導してきたプレゼン・アドバイザー。いつも選ばれ続けるトップ1%のプレゼンの分析から、成果直結型のメソッド"ダイヤモンド・プレゼンテーション戦略"を体系化し、それを用いた指導をおこなっている。
野村著書写真

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