ヒアリングによって
本質本音をつかみ、実効性ある解決策へと
エスコートする

なぜヒアリング力を高めることが大切なのか?

ヒアリング力は、ビジネスの様々な場面で必要とされるスキルです。

例えば、

  • 営業担当者が取引先から課題やニーズを聞き出し、より良いソリューション提案に結びつけたいとき
  • 社内で企画を通すにあたって、上司や決裁権者の思惑、要望を事前に把握したいとき
  • 部署横断型でプロジェクトを進めるにあたって、各部署のメンバーから考え方やスタンスを聞き出したいとき
  • マネジャーが、部下から仕事や職場の人間関係などに関する悩みや要望を聞き出すとき

など。

つまりヒアリング力があるかないかは、商談の成約率や、社内での企画提案の採用率、円滑なプロジェクト進行、メンバーのエンゲージメント向上などに大きく関わってきます。

ではヒアリング力がないとどんな問題が起こりうるのでしょうか?

ヒアリング力がない事による弊害

十分なヒアリングを行わないままに、いくら企画書や提案書をきれいにまとめあげたとしても、相手の心に響くものにはならないため、まず採用には至りません。

また部下から相談を受けたときにも、部下の話をまともに聞かずにアドバイスをしたら、単なるとんちんかんな説教になってしまいます。

あるいはプロジェクトメンバーと意見が対立したときに、お互いの言い分にしっかりと耳を傾け合うことをしないと、対立は平行線を辿り、プロジェクトの崩壊を招きかねません。

これほどまでに重要な「ヒアリング」に対して、驚くほど多くの人はその大事さに気づいていません。また、上記のような問題が生じている原因が、自身のヒアリング力のなさにあることを認識できていない人も数多くいます。

だからこそ、「ヒアリング」の重要性・パワーを深く理解しつつ、そのスキルを意識的に磨いていく必要があります。

「本質を探り出す力」と「本音を引き出す力」

ではヒアリング力がある人とは、どういう人なのでしょうか?

それは「問題の本質を探り出す力」と「相手の本音を引き出す力」の両者を兼ね備えている人です。

ある問題が発生しているときに、何がその問題の原因なのかについては、当事者自身もよくわかっていない場合が少なくありません。

よって、優れたヒアリング力の持ち主はまず相手の状況をイメージし、「どんな問題が起きていて、何に悩んでいるのか?」といった観点で仮説を立てます。それを元に相手に「実際に起きている事象はどんなことなのか?」「それらの問題の影響度はどれくらいなのか?」「原因はどんなものが考えられるか?」等を詳しく聞くことで、「自分が立てた仮説が正しいかどうか?」を検証するというかたちでヒアリングを進めていきます。

つまり仮説構築・検証型のヒアリングを行うことで、問題の本質を的確に探り出していくことができるわけです。

それだけでなく、優れたヒアリング力の持ち主は、相手が話しやすい雰囲気づくりや関係性構築についても、配慮を行き届かせることができます。

人は、聞き手に対して「この人なら話しても大丈夫。自分の話をちゃんと受け入れてくれそうだ」という心理的安全性を感じると、心を開いてより深い話を本音でしてくれるようになります。逆に心理的安全性の確保に失敗すれば、心を閉ざして表面的な話しかしてくれません。

効果的なヒアリングを行うためには、本質を捉えるだけでなく、相手が話しやすい雰囲気や関係性を作り、相手から本音を引き出すことも重要なのです。

優れたヒアリングが実効性の高い提案をもたらす

ヒアリングを通じて「本質を探り出す力」を備えている人物に対して、相手は「この人は物事を本質的に捉える力を持っている人だな」という信頼感を抱きます。

またヒアリングを通じて「本音を引き出す力」を備えている人物に対して、相手は「この人は自分の本音を深いレベルで理解してくれる人だな」という安心感を抱きます。

ですから、ヒアリングの結果をもとに相手に何か提案をした際にも、お互いの間に強い信頼関係ができていることで、こちらの提案を受け入れてくれる可能性が高くなります。

つまり、ヒアリング時に「問題の本質」と「相手の本音」をつかむことができれば、単に「深いヒアリングができた」ということに留まらず、相手に具体的な行動を促すような実効性の高い解決策へとエスコートすることができるのです。

マーキュリッチがアクティブヒアリング研修で目指していること

当研修では「問題の本質を探り出す力」と「相手の本音を引き出す力」、いわばIQ的側面・EQ的側面の両方から学び、スキルを高めていくことを目指します。

問題の本質を探り出すためには、相手に対して「なぜ?」「ということは?」「その事実から何が言えるのか?」といった深掘り質問をおこなうことが不可欠になります。
ただし、あまりにこうした厳しい質問を続けていると、相手は尋問を受けているように感じて、心を閉ざしてしまうことになりかねません。

そこで、深掘りの質問をする一方で相手の心の状態や動きに合わせて、感情をケアする働きかけも大切になります。このように相手に心を寄せ、伴走するようにヒアリングすることで、相手から本音を引き出すことも可能になっていきます。

この研修では、IQ・EQの両側面から、ヒアリングに臨む際に必要な「マインド・姿勢」と、具体的なヒアリングの「スキル・テクニック」を学びます。

冒頭でも述べたように、ヒアリング力はビジネスのさまざまな場面で威力を発揮するスキルです。

ヒアリング力があれば、問題の本質をつかむことができ、相手との距離を縮めることができ、提案が通りやすくなり、問題解決に向けて一歩を踏み出すように相手に促すことができるようになります。
それらを通じて、自分と相手にさまざまな気づきや学びをもたらすほどのパワーを秘めているのが、「ヒアリング」であり、ビジネスパーソンとしての必須の能力と言えるでしょう。

ゴールと効果

  • ビジネスにおけるヒアリング力の重要性とパワーを深く理解し、意識向上を図る
  • 仮説を立案し、それをベースに効果的にヒアリングを行うプロセスと具体的な聞き方を学び、身につける
  • 様々な演習と互いのフィードバック・アドバイスを通じて、実践的にスキルを磨き上げていく

研修の特徴

  • 「IQ+EQ」×「マインド+スキル」の4象限全てを押さえた網羅的な内容(図を参照)になっているため汎用性が高く、さまざまな場面で活用できる
  • コミュニケーション指導経験18年のプロ講師からの直接指導によって、実践的なスキルを身につけられる
  • 豊富な演習を通じて、受講者が自分自身の強み・課題を認識できる研修設計になっているため、受講者のレベルに応じた学びを得られる
  • 他者のヒアリングスキルを分析するための「分析眼」を身につけることで、職場に戻ってから日々能力を伸ばしていくことができる
  • 御社の状況や受講者の課題感に応じて研修のカスタマイズを行うため、ベストフィットのプログラムを提供できる

プログラム内容

1.アクティブヒアリングの概要と重要性

このパートの一部を動画でご覧いただけます(音声が出ますので音量に注意してください)

  • ヒアリングとはプロが行う診断である
  • ヒアリング力はこんなにもビジネス成果に直結する
  • ヒアリングの4レベル
  • 【演習】自分自身のヒアリングレベルを把握、分析する
  • アクティブヒアリングのコアコンセプト
  • ヒアリングの全体像とプロセス
  • 【演習】過去の自身のヒアリング体験をレビューする

このパートの一部を動画でご覧いただけます(音声が出ますので音量に注意してください)

2.ヒアリングの効果性を格段に上げる「仮説構築」

このパートの一部を動画でご覧いただけます(音声が出ますので音量に注意してください)

  • 仮説構築の前提となる「課題の4分類」マトリクス
  • ヒアリングとは、仮説の検証である
  • 仮説構築のフレームワーク 3ステップ法
  • 【演習】仮説構築フレームワークを埋めてみる
  • 質の高い仮説を見つけるための4つのコツ
  • 【演習】実際の聞き手or顧客をイメージして、仮説を構築する
    • 仮説の中身を発表
    • 講師からのフィードバック・アドバイス
    • 受講者同士のフィードバック・アドバイス
  • 【演習】フィードバックを受けて、さらに仮説をブラッシュアップする
  • 仮説はパターン分けしよう

3.相手の本音を引き出すための雰囲気作り

  • 良い質問をすれば人は答えてくれるとは限らない
  • 多くの人は「相づち・反応」の重要性を軽視している
  • 相手が話しやすくなるための相づちスキルの4種類
  • 【演習】相づち・反応エクササイズ

4.本質を探り出す「質問」のプロセスと聞き出し方

このパートの一部を動画でご覧いただけます(音声が出ますので音量に注意してください)

    • 自然に相手の懐に入っていける「順番マトリクス」とは?
    • 質問プロセスの基本「ヒアリングサイクル」
    • 相手のネガティブ感情を払拭し、質問への助走を行う「前振り」
    • 相手をうまくエスコートする3種類の「モノサシ」とは?
    • 【演習】自分自身がよく使う「モノサシ」を共有する
    • 「現在―過去―未来」で聞き、全体を掴む「概要質問」
    • 相手の答えを繋いで、本質に導く3つの「深堀質問」
    • 【演習】ヒアリングの場面を想定したロールプレイ
      • ロールプレイ実習
      • 講師からのフィードバック・アドバイス
      • 受講者同士のフィードバック・アドバイス

このパートの一部を動画でご覧いただけます(音声が出ますので音量に注意してください)

5.ヒアリング応用スキル

  • 相手を意図する方向に導く「リード質問」
  • 流れを引き戻すための適切な「介入」のコツ
  • 相手の話のポイントを掴み、要約バックする「サマリー」
  • 効果的にサマリーするための方法論

6.総括ロールプレイ

  • ロールプレイ実習
  • 講師からのフィードバック・アドバイス
  • 受講者同士のフィードバック・アドバイス

この研修を受講するおすすめの方、位置づけ

  • より良い提案のためのヒアリング能力を上げたい営業担当者
  • 社内の人にヒアリングをし、業務改善や企画提案を行う役割のある方
  • 社内で意見を取りまとめる機会の多い、プロジェクトマネジャーやリーダー
  • 部下や後輩に対する指導力を向上させたい方

等、ヒアリング力の有無が成果に直結される方にお勧めします。

講師紹介

西野浩輝写真マーキュリッチ代表取締役
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。
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prof-01マーキュリッチ取締役
野村尚義
15年間で20,000人のプレゼンを指導してきたプレゼン・アドバイザー。いつも選ばれ続けるトップ1%のプレゼンの分析から、成果直結型のメソッド"ダイヤモンド・プレゼンテーション戦略"を体系化し、それを用いた指導をおこなっている。
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