ありがたいことに、私西野はいろんな方から「褒め上手」と言われます。実は、私自身もそう思っており、ぶっちゃけ褒め方に関しては、かなりの上級者だと思っています(敢えて思いっきり自慢してみました。笑)

では、なぜ「褒め上手」になれたのでしょうか?

一番の理由は、褒め上手になりたかったから。もっと言うと、そうなったら人生で得すると思ったからです。

「褒め上手」は周りからの印象も良いし、「褒め上手」と言われたら、気分も良くなりますよね?
つまり、自分のエゴのためにやり始めましたし、今もそうです。

正直言って、「エゴ」という言葉は、ネガティブな響きがあります。

ですが、相手を褒めると喜んでもらえるし、空気もよくなるし、うまくいけば相手が自信を持ち、成長にもつながる。良いことだらけです。そのためのエゴって悪いことじゃないですよね?

私はこれからも自分のエゴのために(笑)、褒め続けます!

冗談はさておき。

もちろん、他人が「褒め上手」と言って下さるまでに、いろいろと鍛錬を重ねてきました。

そのために行った根幹は、以下の「1〜4」のサイクルを回したことです。

具体的な褒めのプロセス

  1. 刺さる褒め方を考える
  2. 褒めてみる
  3. 振り返り、反省する

これを繰り返すうちに、だんだんとコツを掴んでいったと思います。

周囲の方から「褒め上手ですね」と言われるまでに、おそらく4~5年かかりました。自分なりのトライ&エラーの中で、「これは特に効果的だな」と思う代表的なコツを以下にご紹介します。

(1)具体的に言う

ポイントは、「素晴らしいですね」だけで終えるのでなく、「どこが、どう素晴らしいのか?」の解像度を上げることです。

例えば、「洞察力がある」「着眼点がユニーク」「言葉にパワーがある」等です。これは、言語化力を上げるのにも繋がり、一石二鳥でした。

(2)例を挙げる

「○○さんは発言のタイミングが良いですよね」と抽象的に言うだけだと、相手はどこにどう自信を持っていいかがわかりません。

もっと具体的に、「○○の場面で、××っていう発言をされたのが、秀逸でしたよね!あの一言で、場の空気が一気に変わりましたから」とまで言ってあげると、根拠ある自信も持ってもらえるし、信憑性も上がります。

(3)感情を込めて伝える

いくら良い褒め言葉でも、無表情で全くトーンを変えずに言ったら、さすがに嘘っぽく聞こえます。だからこそ、全身を使い、しっかり感情を込めて伝えると目減りなく伝わります。

つまり、褒めること自体を「プレゼン」と思うことが鍵なのです。

褒め上手へのハードルを下げる気構え

ひょっとして、「褒め上手 = 人格者」と言うイメージを持っている人がいるかもしれません。

けれども、聖人君子のような「できた人」になることを目指そうとするとハードルが高すぎるし、何より途中で挫折してしまうのではないでしょうか?

だからこそ、「自分のために褒め上手になろう」と思うと、もう少し続けられると思います。

究極的には、人間は自分のメリットになることをしたい動物だからです。

「褒め上手になりたいんだけどなかなかそれができない」と思う方は、まずは「自分のエゴ」のために取り組んでみてはいかがでしょう?

人生において得することが格段に増えることは間違いありません。私の経験からも保証します。

とはいうものの、褒める際に「俺、褒め上手だろ?」というあからさまな「どや顔」は隠しましょうね(笑)

西野浩輝写真マーキュリッチ代表取締役
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。
西野著書写真

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