リモート研修での講義の問題点
新型コロナの影響でリモート、いわゆる集合せずにビデオやオンラインで新人の導入研修を行う企業が増えているようです。
リモート研修の場合、講師は受講者がいない中でカメラに向かって一方的に話すことになります。
これがなかなか難しい。
普通にやると、まるで放送大学の講義のように棒読みのプレゼンになり、極めて退屈な動画になるからです。
TEDプレゼンとまでいかなくても、何とかもう少し興味を引くものにしないと、講義の効果性が大きく落ちてしまいます。
ではどうすればいいのでしょうか?
リモート講義での効果的なプレゼン方法
リモート講義において、効果的なプレゼンテーションを実現するためには、様々な工夫が必要になります。
その技術を解説すれば、2日間研修のコンテンツ量になってしまうほどです。
でも大丈夫です。
お手軽ですぐに実行できる3つのテクニックがあるので、今回はそれを紹介したいと思います。
(1)リアル聴衆を用意する
慣れていない人が、カメラに向かって一人語りをするのは大変難しいものです。
そこで、その場に4~5人、最悪1人でも聴衆役の人を用意します。
その際のポイントは、聞き手がマメに、大きくうなづいてあげること。
聞き手の反応が見えれば、話し手はノッテきて、熱を込めて話せるようになります。
結果的にライブ感のあるプレゼンになり、リアルのものに近づけることができます。
(2)1.5wayにする
1.5wayとは、一方的に話すだけの「1 way」と、双方向でキャッチボールするようにプレゼンを進める「2 way」の間のイメージです。
具体的には、
「~~~でしょうか?」
「~~~と思います?」
というように、ところどころで語尾を問いかけ調にします。
話し手から問いかけられれば、聞き手は頭の中でその問いに応えようとする意識が働きます。
言わば「疑似的な双方向のプレゼンテーション」に仕立てることができるのです。
(3)大げさに振る舞う
リモートプレゼンテーションの場合、リアルに比べて映像と音声が不明瞭になり、インパクトが落ちます。
それを補うために、話し手は動きを大きくしないといけません。
リモートでは、声、ジェスチャー、表情等、かなり大げさにしても、それでちょうど良いくらいなのです。
リモートの一番の弱点は、空気感を共有できないことです。
その「非共有感」を補うために、3つのテクニックを駆使して聞き手を「疑似ライブ空間」に引き込む。
それがリモートプレゼンテーション成功の肝なのです。
(1)リアル聴衆
(2)1.5 way
(3)大げさに振る舞う
これらのテクニックをご自身だけでなく、社内で講師を務める他の方にも展開していただければと思います。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。