正和工業株式会社様は、建築・電気・設備工事のすべての領域を一括で請け負う総合建設会社であり、多様な建築物のリノベーション事業を手がけている会社です。

このたび同社常務取締役の横田貢様は、マーキュリッチが提供するプレゼンテーションに関するマンツーマンコンサルティングを半年間に渡って受けられました。横田様にコンサルティングを受けようと思われた理由やコンサルティングの内容や特徴、その後の変化や成長についてお話を伺いました。

全体会議の場面で、社員の心に響くプレゼンができるようになる必要があると考えた

― まず、マンツーマンコンサルティングを受講しようと思われた理由を教えてください。

横田様 当社は建築リノベーションや設備リノベーションを手がける総合建設会社であり、約110名の社員が在籍しています。私は常務取締役として、社員の前でプレゼンテーションをおこなう機会がしばしばあります。しかし大勢の前で話すことが苦手で、原稿をただ読み上げているだけのプレゼンになってしまいがちでした。そのため社員から理解や共感が得られ、行動を促進するような説得力のあるプレゼンができるようになる必要があると考え、マーキュリッチさんが提供しているコンサルティングを受けることにしました。

― 特にプレゼン能力の必要性を感じられていたのは、具体的にはどんな場面でしたか?

横田様 もっとも重要な機会として、年に1回の全体会議が挙げられます。当社の期初にあたる毎年8月に開催されるこの会議では、トップが新年度の会社方針を全社員に向けて説明します。まず社長が会社全体の方針を説明した後に、私たち役員が各部門の方針を発表するのですが、このときにどれだけ「社員の心に響くプレゼン」ができるかどうかが、その後の社員の行動、ひいては当社の業績に大きく影響します。

ですからマーキュリッチさんには、8月の全体会議でのプレゼンに間にあうように、コンサルティングのスケジュールを設定してほしいとお願いしました。

具体的かつ率直なアドバイスをしてくれた

― マンツーマンコンサルティングの概要をお聞かせください。

横田様 コンサルティングは6ヵ月間のプログラムで、月1回2時間のセッションを受講しました。2023年12月に開始し、翌年5月に終了しました。

各セッションでは、まず私が事前に準備してきたプレゼンをおこない、それに対して、西野さんからフィードバックをいただきます。その後は、西野さんが毎回私のためだけに用意してくださる教材などを用いながら、プレゼンに関するさまざまなレクチャーやトレーニングを受けました。例えばプレゼンの構成法や、効果的なスライド資料の作成方法、声の抑揚や目線の配り方など、多岐にわたる内容を学びました

― 1ヵ月に1回の実施というペースは、妥当なものでしたか?

横田様 はい、適切なものでした。1ヵ月に1回の実施といっても、その間はのんびり休めるわけではありません。次のコンサルティングまでに取り組んでおかなくてはいけない課題が、毎回かなりの量で出されたからです。

例えば、コンサルティングのときに録画しておいた自分のプレゼンを見直しながら、それを分析して自分で自分のプレゼンに対するフィードバックをおこなうことや、次回のプレゼンの原稿作成や資料作成、語彙力や表情を鍛えるための課題などが出されました。こうした課題に取り組んでいるうちに、あっという間に次のコンサルティングの実施日が近づいてきます。ですからコンサルティング自体は1ヵ月に1回なのですが、毎日プレゼンに関する何らかの勉強をしているような状態でした。濃密な半年間を過ごすことができました。

また課題には、プレゼンに関する日々の取り組みを日報として記録し、週に1回西野さんに提出してフィードバックをもらうというものもありました。日報を書かなければいけないとなると、「毎日少しでもいいから、プレゼンに関する勉強やトレーニングをしなくてはいけない」という意識が働きます。「学びを習慣化させる」という点で、非常に良い課題だったと思います。

― 西野のコンサルティングに対しては、どのような感想を持たれましたか?

横田様 西野さんの指導の一番の特徴は、フィードバックが具体的かつ率直であることです。例えば私が作成したプレゼン資料に対して、「ここは情報を3点に絞ったほうが効果的です」「この言葉は、違う言葉に置き換えたほうがいいですよ」といった具体的な指摘をしてださいました。

改善が必要な点については、西野さんは遠慮なく指摘していきます。時には厳しい指摘もありました。西野さん自身が経営者でもあるので、「その表現では、こちらの思いが部下には伝わりません」と言われたこともあります。トップマネジメントに求められるプレゼンとは何かについて、多くの気づきを得ることができました。

ただし厳しいコメントばかりではなく、改善や成長が見られたときにも、見逃すことなくしっかりと褒めてくださいました。時には少しこちらが照れくさくなるほど、大げさとも思える褒め言葉をいただいたこともありました(笑)。

また大きかったのは、西野さん自身が実際にプレゼンの見本を何度も示してくださったことです。私がおこなったプレゼンに対して、「この部分はこのように話すとより効果的です」とコメントしたうえで、実際に西野さんがその場でプレゼンをしてくださったのです。西野さんが実践すると、確かに見違えるようにプレゼンが魅力的なものに生まれ変わりました。西野さんをモデルにして、目指すべきプレゼンの姿を具体的にイメージでき、同時に自身の改善点を把握することができました。

動画を活用した自己分析を重ね、プレゼン力向上を図った

― 半年間に渡るコンサルティングの期間中、横田様ご自身はどのような取り組みをされ、またどのような変化や成長を感じられましたか? 具体的なエピソードも交えてお聞かせください。

横田様 1回目のコンサルティングのときには、マンツーマンの形式で指導を受けることに慣れていなかったこともあり、恥ずかしさを抱きながら西野さんの前でプレゼンをしていました。しかし終わった後に、「せっかく時間とお金を費やしてコンサルを受けるというのに、恥ずかしさなんて抱いていたらもったいない。自分の成長の妨げになる」と考え直しました。そこで2回目以降は、そういった感情を捨て、より積極的な姿勢で臨むようにしました。このマインドの変化が、その後の成長につながったと思います。

コンサルティング期間中は、始業前の時間をプレゼンの勉強時間に充てました。特に力を入れたのが、動画を活用した自己分析です。次回のプレゼンの原稿が仕上がったら、その原稿をもとにプレゼンの練習をしている様子を動画に撮影し、すぐにその動画を見直して改善点を自己分析します。そして分析結果をもとに再度練習を行い、改善後のプレゼンを再び撮影します。このサイクルをひたすら繰り返すことで、継続的な改善を図りました。

ちなみにプレゼンの構成案を練ったり、動画をもとに自己分析をしたりするときに役に立ったのが、西野さんからいただいたアドバイスをすべてメモしたノートでした。毎回のコンサルティングのときには、メモをとるための時間も設けられていました。当時は何度もこのノートを読み返したものです。もちろん今でも必要に応じて読み返しています。

また会議での発言等、社員の前で何か話さなくてはいけないときには、話の組み立て方や話すときの抑揚のつけ方や間の取り方など、コンサルティングで学んだことを実践することを意識しました。私の場合、一本調子に話してしまいがちだったので、そうならないように心がけました。

そうした努力を重ねる中で、成長を実感できた具体的なエピソードとして、新年会での出来事が挙げられます。私は締めの挨拶を担当することになったのですが、このときはコンサルティングで学んだことをすべて挨拶に注ぎ込もうと考えました。すると、これまで経験したことがなかったような拍手をいただいたのです。後で聞いたのですが、「横田常務がこんなに話し上手だとは知らなかった」という感想を口にした社員もいたようです。

新年会が開かれたのは、まだ2回目のコンサルティングを受けた直後のころのことでしたので、大きな自信になりました。

― それは素敵なエピソードですね。プレゼン力を向上させるための取り組みは、その後も続けておられますか?

横田様 今、ちょうどまさに年1回の全体会議に向けて、プレゼンの準備に取り組んでいるところです。

コンサルティングを受ける前の私は、「自分が話したいことを話すだけのプレゼン」になっていました。しかし今は「社員は何に関心があるか?」「どんなことに疑問や不安を抱いていそうか?」「どんな話をすれば、社員の興味関心を引き付けることが可能か?」といったことを考えながら、プレゼンの原稿作成や資料作成に取り組めるようになりました。これは西野さんから「聴き手視点に立って、プレゼンを組み立てることの大切さ」を学んだことが大きかったと思います。本番までには、まだまだ準備や練習が必要ですが、今年のプレゼンはぜひこれまでのレベルを大きく超えたものにしたいと思っています。

― 最後に、もし他社の方にマーキュリッチのマンツーマンコンサルティングをオススメするとしたら、どんな方が向いていると思われるか、実際に経験した立場から教えていただけませんでしょうか。

横田様 トップマネジメントの方はもちろんのこと、営業部門で中核となる人材にも非常に有効だと考えています。営業は社外プレゼンをする機会が多く、その成否が業績を大きく左右することになりますから、それだけの投資をおこなう価値はあります。例えば、営業のトップクラスの人材にマンツーマンコンサルティングを受けてもらい、そこで学んだスキルやマインドを同僚や部下に広めていけば、会社全体のプレゼン力の底上げが期待できます。

実は当社でも「これは!」という人材が現れたときには、ぜひマーキュリッチさんのマンツーマンコンサルティングを受けさせたいと考えています。そのときはまたよろしくお願いいたします。

― こちらこそよろしくお願いいたします。本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

※正和工業株式会社 ホームページ
※取材日時 2024年7月
※当ホームページに掲載されている文章、画像等の無断転載はご遠慮下さい