タイマーが鳴ったら、無理やり○○する
タイマーはお手軽で、かつ非常に使い勝手が良い。
おそらく最も一般的な用途が、「時間をセットし、それまでに『いちタスク』を終えようと頑張ることで、集中力を高める」というものではないでしょうか?
いわゆる、タイムトライアル効果を狙った使い方です。
ただし、これだけだともったいない。
もっと大きな効果が見込めるやり方を2つ紹介しましょう。
1つは、あらかじめセットした時間にタイマーが鳴ったら、無理やり休憩するというもの。
ちなみに、セットする時間は、30-60分後くらいが目安です。
仮にタスクが終わってなくても、時間が来たらストップします。
人は中途半端な状態が嫌いなので、気持ち悪い感覚を持つことになる。
実は、これが味噌なのです。
休憩後、その「気持ち悪さ」を解消するために、ロケットスタートすることになり、一気に集中モードに入れます。
この現象を心理学で「ツァイガルニク効果」と呼び、学術的にも実証済みです。
さらにこの「ツァイガルニク効果にもとづいたタイマー活用法」には副次的効果があります。
頻繁に休憩することが、脳と体のリフレッシュにつながり、集中力がより長く持続するのです。
やる気が起きない時に有効なタイマーの使い方
ご紹介したいもうひとつは、どうしてもやる気が起きないときに、タイマーを使って脳のスイッチをオンにする方法です。
セットする時間は、5分~10分くらいの短めがいいでしょう。
「タイマーが鳴ったらやめよう」と自分に言い聞かせて、ハードルを大きく下げた上で、とりあえず始めます。
ところが3-4分続けると、脳内に「ドーパミン」というやる気物質が出て、ノッテきます。
そうなると、いつの間にか「ゾーン状態(専門用語では「フロー」と言います)に入り、集中しているというわけです。
この現象を心理学では「作業興奮」と言い、やはり理にかなっているのです。
ちなみに、私は愛用のタイマーを使い、大きめのアラーム音を鳴らしています。
職場でうるさい音を鳴らすとひんしゅくですが、自宅なら大丈夫。
大きい音のほうが、無理やり仕事から自分を引き離してくれて、休憩に入りやすくなります。
参考までに。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。