お客様と打ち合わせをする際に「紙資料を使い、膝を突き合わせて話をするというスタイル」と「ハンディー・プロジェクター等を使い立ち上がってプレゼンテーションをするスタイル」では、どちらが説得力を持つのでしょうか。
フォーマル・プレゼンテーションの良さ
お客様に提案をするという状況にあったとします。お客様とは初対面です。営業マンの提案を聞いて頂ける態勢にあります。
こういう場合なら、フォーマル・プレゼンテーションの方がより説得力を醸し出しますよね。
話の内容が同じであれば、雰囲気を作り上げる方が効果を高めます。素晴らしいお話を聞けるということで出かけて行ったら、みすぼらしいあばら家だった場合、話の内容は本当に良くても、何だか残念な気持ちになったりします。
逆に、厳かな場所で聞いた話は、内容的にはそれほどでもなくても、何だかすごい価値あるお話を聞かせて頂いた気持ちになるのと同じです。
例え一対一であったとしても、フォーマル・プレゼンテーションが許される場であるなら、そうすべきでしょう。
紙資料の場合は、どうしても視線が下を向きます。人間は下ばかり見ていると、テンションが下がります。
その点、フォーマル・プレゼンテーションを上手にやれば、視線は下がりません。テンションが下がらないということは、お客様が提案をより受け容れやすくもなります。
フォーマル・プレゼンテーションの効果
フォーマル・プレゼンテーションは、一種の芝居です。
先ずお客様の気を引く導入から始まり、本題を如何に興味深く聞かせるか、意外性を持ち込んでの驚き、そしてクロージングという起承転結を考えます。プロジェクターに映し出される映像資料は、あくまでも話のための小道具に過ぎません。
このようなフォーマル・プレゼンテーションを行っていくと、お客様と話す際に、常に起承転結を意識できるようになります。
最初は準備が大変だとか、人前で話すのは苦手だとか思う人もいるのでしょうが、何事も経験です。最初から上手くやれる人の方が少ないのですから、先ずはチャレンジしてみることから始めてみましょう。
フォーマル・プレゼンテーションには、決定権を持つような方も参加されることがあります。
ポジティブ思考で考えるなら、このプレゼンテーションさえ上手くいけば、もう契約できたも同然と思えるはずです。こんなに効率の良い仕事は他にはないのです。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。