お客様から問い合わせがあると、「いくらですか。料金を教えてください」というのがほとんどではないでしょうか。そして金額を答えると、電話なら直ぐに切られてしまう。会って話している場合なら、「ありがとう。もういいよ」という感じでしょうか。
それが、営業されないようにするお客様の防衛手段です。営業マンとして、そんなもんだよで終わらせたくはないですよね。
ニーズあっての問い合わせ
お客様が料金を問い合わせてくれるのは、そこにニーズがあるからです。ニーズが無ければ、料金を知ろうという気にもならないはずです。
ただ、売り込まれたくないから話したがらないのです。
ニーズがあるならば、そこにお役立ちの機会はあるのです。お客様のお役に立てるということを、どう理解してもらうかということです。売り込まれたくないというお客様の思いは、理屈ではなく「感情」です。なぜならニーズはあるのですから。
そこで営業マンは、お客様を「感情」の世界から「論理」の世界へと導けばよいのです。
話すということは、理屈で考えること
お客様が納期や数量等を口にすれば、そこからは「論理」の世界です。
営業マンが料金を答える前に、「条件によって料金は変わってまいりますので、何点かお教えください」とお客様に話してもらう機会を作るのです。「納期は・・・、数量は・・・」とお客様が頭で考えれば、「論理」の世界です。
元々ニーズがあるのですから、簡単にNOとはなりません。条件に合うように仕入れたいのですから、もっと話を聞きたいとなります。もしくは、もっと条件を伝えれば入手しやすくなったりするかもと、頭が更に回転し始めます。
こうなると最後は、「一度詳しくお話をお聞きに伺いたい」とアポを取ればよいのです。「見積もりを用意して伺わせて欲しい」と言えばよいのです。
論理的にはNOとはなりません。話をしている時に感情的にNOとなる要因さえなければ、アポが取れる可能性が十分あります。
「論理」の世界への導き方と留まらせ方について、工夫を重ねていく必要はあります。
しかしゼロからの努力ではなく、ニーズがあるという「1」からのスタートです。非常にやりがいを感じる努力ではないでしょうか。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。