ものの見方というのは、気持ち一つで180度変わります。
誰からも勝つことだけを期待されていたオリンピック選手が二人いました。
一人は期待通り金メダルを勝ち取り、もう一人は決勝戦で敗れました。相当悔しかったと思います。自分が世界一強いと信じて戦ってきたのですから。
でも試合に負けてしばらくしてから、「負けた人の気持ちがわかった」というコメントをしたのです。
そう、勝負に負けたという「負」を、知ることができたという「正」として捉え直したのです。今後指導者となった際には、最後の負け試合が彼女の財産になるに違いありません。
見方を変えれば、「嫌い」が「好き」になる?
人間誰しも、好きと嫌いという感情を持ち合わせています。合う合わないという感覚もあります。何も考えなければ、当然自分が好きなもの、自分に合うものを選択します。
何故か?それは楽だからです。苦しい思いをしたくないのが、自然の摂理でしょう。営業の仕事で言えば、嫌な担当者よりも好きな担当者を選択して訪問するのが摂理です。
でもそれで良いのでしょうか。
特に若い人がそれで満足していては、成長できません。自分で壁を作ってしまい、その中に閉じこもっているのですから。
壁を打ち壊すには、見方を変えればよいのです。先ほどのオリンピック選手のように見方を変えてみることで、自分を成長させるのです。
例えば嫌な担当者をいろいろと分析してみると、「嫌な担当者」 → 「口うるさい、要求が厳しい、とっつきにくい、傲慢な態度、文句が多い」 → 「誰からも好かれない」となります。
凄く嫌なタイプの人ですから、誰からも好かれないのです。ということは、他社の営業マンからも好かれていないのです。
ここまで来れば、見方を180度変えられた人も多いのではないですか。
見方を変えると、「嫌な担当者」が「独占可能な担当者」になりました。または、「自分を鍛えてくれる担当者」でもよいでしょう。
どうですか?「負」から「正」に見事イメージチェンジできました。「嫌い」がいずれ本当に「好き」になるかも知れませんね。
今までは行きたくないと思っていたお客様が、どれだけ貴重なお客様だったかを理解出来れば、あとはアポイントを取って、訪問するだけです。
行きたくないと思っていたお客様ほど、行かねばならないお客様だったのです。
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。